巨石は、世界各地の古代文明において、神聖な存在として崇められてきた。
今回は、謎の巨石群ーーフランスのカルナック列石について紹介する。
ムコQ
重機も高性能な工具も無い文明の時代に、人は何の為に、そしてどうやって巨石を移動して立てたのか。
未だに解明されていない謎も多く、考古学者たちは頭を悩ませている。
ストーンヘンジやピラミッドは、王道の謎としてテレビ番組などでご存知の方も多いと思うので、今回は、そういった意味では少しマイナーな「カルナック列石」について紹介する。
カルナック列石って?
カルナック列石の概要
- フランスの、カルナックの村の近くにある巨石群
- 紀元前3000年〜紀元前2000年頃につくられたもの(もっと前という説もある)
- 高さ50cm〜6mの石が、総長約4kmに渡って立ち並んでいる
この石たちは、何千年も前から立っているわけだが、誰が何の目的で立てたのかまだ分かっていない。
世界各地で、そういった巨石は確かに見つかっているが、ここまで大規模なものは少ないだろう。
この謎を紐解くヒントになるかは分からないが、総長4kmにもなるこの巨石群は、ただただまっすぐ立ち並んでいる訳ではなく、大きく分けて2つの並べ方で構成されている。
カルナック列石の構成
カルナック列石は、大きく分けて2つの並べ方で構成されている。
メンヒル
メンヒルとは、古代のヨーロッパで建てられた、単独で直立した巨石記念物のことを指す。別名でモノリスともいう。
カルナック列石の、全体の半数以上を構成するのがこのメンヒル。
ドルメン
ドルメンとは、世界各地で見られる巨石墓の一種。基礎となる支石を囲うように並べ、その上に巨大な天井石を載せる形態をとるものが多い。
本来、この様に石が剥き出しにはなっておらず「土や草などにより覆われていた」というのが有力な説だ。
カルナック列石は、どうやって出来たのか
このカルナック列石は、伝説によれば、
異教徒の戦士によって追い詰められたカルナックの守護聖人聖コルネリが、相手兵たちを石に変え、メンヒルが出来た
と言われている。
しかしこの伝説は、キリスト教ができてから唱えられた説。実際には、キリスト教ができるよりもずっと前、新石器時代に立てられたものだと考えられている。
古代の神々や、先祖を祀る為に立てられたのかもしれない。そして、太陽や星の配列と関連しているという説もある。
当時の人々は、何を思い、何を崇拝し、どうやって作ったのか。はたまた、地球外生命体が降り立った際の悪戯か何かか。
このカルナック列石は、未だなお解明されない、地球のミステリーだと言えるだろう。
コメントを残す